みんなの思い出の音楽

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🇺🇲 Sharpshootin' At The Senator — Firefall 政治への不満と、過激な思考を描いた異色のカントリーロック

 

 

1978 ,  Élan -  Firefall ,

 

Songwriter : Larry Burnett 

 

Lead Vocal- Larry Burnett ,

 

guitar- Jock Bartley, Larry Burnett ,

 

bass- Mark Andes ,

 

keyboard- David Muse ,

 

drums- Michael Clarke ,

 

 

Firefallの音楽というと、一般的には美しいメロディー、爽やかなハーモニー、そしてアコースティックギターを生かした穏やかなカントリーロックを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、1978年のアルバム『Élan(哀しみの輝き)』の最後に置かれた「Sharpshootin' At The Senator」は、そうしたイメージとはかなり異なる一曲です。🎸

 

 

アルバムの締めくくりにふさわしい穏やかな余韻を残すというよりも、強いロックのエネルギーと緊張感を持って聴き手に迫ってきます。Firefallの音楽的な幅広さ、そしてバンドが持っていたもう一つの顔を感じさせる作品です。

 

 

🎵 Firefallとアルバム『Élan』

 

 

Firefallは、アメリカ・コロラド州を拠点に結成されたカントリーロック・バンドです。1970年代のアメリカでは、カントリーの伝統的な響きとロックの力強さを融合させた音楽が広く支持されていました。Firefallも、その流れの中から登場したバンドの一つです。

 

彼らの音楽には、アコースティックギターの温かさ、伸びやかなボーカル、親しみやすいメロディーがあります。一方で、曲によってはエレクトリックギターやリズムセクションを前面に出し、ロックバンドとしての力強さを見せることもありました。

 

 

1978年に発表された3枚目のアルバム『Élan』は、そうしたFirefallの音楽性を感じ取ることのできる作品です。そして、その最後に収録されているのが、Larry Burnettが書き、リードボーカルも担当した「Sharpshootin' At The Senator」です。

 

 

この曲では、Jock BartleyとLarry Burnettのギター、Mark Andesのベース、Michael Clarkeのドラム、David Museのキーボードという編成が、楽曲の骨格を作っています。🎹

 

 

アルバム全体の中でも、ロック色の強い演奏が印象に残る曲です。Firefallの持つ柔らかなカントリーロックのイメージを知っている人ほど、この曲との対比に驚くかもしれません。

 

 

🎤 Larry Burnettが描いたもの

 

 

この曲の中心にあるのは、政治家を暗殺しようとする人物の心理です。

 

 

タイトルの「Sharpshootin' At The Senator」は、直訳すれば「上院議員を狙撃する」という意味になります。タイトルからも分かるように、決して軽い題材ではありません。

 

 

Larry Burnettは、政治家を標的にする人物が、どのような考え方に至るのかを想像し、その心理を観察するような姿勢で曲を書いたと語っています。

 

 

彼が描こうとしたのは、政治的な主張そのものというよりも、自分の生活や家庭に起きている問題の原因を、政府や政治家の責任に結びつけてしまう人物の思考です。

 

 

自分の不満や不幸を誰かのせいにする。政治家が自分を正しく代表していないから、自分や家族の生活が苦しくなっている。そうした考えが、やがて極端な方向へ向かっていく。

 

 

Burnettは、そうした人物の心の中を想像し、楽曲として表現しました。

 

 

ここで大切なのは、この曲が暗殺という行為を正当化するために書かれたものではないという点です。むしろ、個人の不満がどのように歪んだ思考へと変わっていくのか、その危うさを描こうとした作品として聴くことができます。⚖️

 

 

📰 歌詞に描かれる社会への不信感

 

 

歌詞には、政府の言葉を聞く人々、政治に疑問を持つ人々、そして社会の証拠や出来事を見つめる人々の姿が登場します。

 

 

政府の説明を信じられない人々。政治について語り合い、自分たちが大切にしているものを守ろうとする人々。そうした社会の空気が、曲の中に描かれています。

 

 

しかし、歌詞の視点は単純な政治批判にとどまりません。

 

 

政治への不信感が強くなるにつれ、ある人物は問題を冷静に考えることをやめ、特定の政治家をすべての原因であるかのように捉えてしまう。そこに、この曲の重いテーマがあります。

 

 

繰り返されるサビの言葉は、非常に直接的で刺激の強いものです。聴き手に強い印象を残しますが、その反復は、過激な考えが頭の中で繰り返され、次第に固定化されていく様子を連想させます。

 

 

また、歌詞の中には、周囲の人々の言葉や社会の空気に影響されていくような描写もあります。自分自身で物事を考えるのではなく、他人の意見や不満を取り込みながら、考え方を過激にしていく。そのような心理の危うさも感じられます。

 

 

もちろん、歌詞の一つ一つを特定の政治事件に結びつける必要はありません。Burnett自身が語っているように、これは実際に目撃した人物の記録ではなく、彼が想像した人物の心理を題材にした作品です。

 

 

🔥 アルバムの最後に置かれたロックナンバー

 

 

音楽面では、Firefallの穏やかなカントリーロックとは異なる、ロック色の強さが際立っています。

 

 

Jock BartleyとLarry Burnettのギターが楽曲に力強さを与え、Mark AndesのベースとMichael Clarkeのドラムが、曲を前へ押し出していきます。David Museのキーボードも加わり、バンド全体で緊張感のあるサウンドを作り上げています。

 

 

Larry Burnettのリードボーカルも、この曲の性格によく合っています。柔らかく歌い上げるというより、曲の持つ荒々しさや切迫感を伝えるような歌唱です。

 

 

Burnettはインタビューで、この曲について、実際にライブで演奏すると観客が大きく反応し、バンド自身も演奏することを楽しんでいたと話しています。

 

 

つまり、題材は非常に重いものですが、演奏する側にとっては、強いロックのエネルギーを発揮できる楽曲でもあったのでしょう。🎸

 

 

『Élan』の最後にこの曲が置かれていることも興味深いところです。アルバムの締めくくりに、聴き手を穏やかな気分に戻すのではなく、強烈な印象を残して終わる。その構成によって、Firefallのロックバンドとしての一面が際立っています。

 

 

📀 収録をめぐる意外なエピソード

 

 

「Sharpshootin' At The Senator」には、楽曲の内容に負けないほど興味深いエピソードがあります。

 

 

この曲はもともと1978年のアルバム『Élan』のために書かれました。しかし、当初はレコード会社のAtlantic Recordsから収録を認められず、長い間、公式なアルバム作品として発表されませんでした。

 

 

Larry Burnettは当初、政治家の暗殺を題材にしたセンシティブな内容が原因で、レコード会社が発売を避けたのだと考えていたそうです。

 

ところが、後になって意外な事情を知ることになります。

 

 

Burnettがこの曲を母親に聴かせたところ、母親はその内容に強く反発しました。そして、Atlantic Recordsの社長Ahmet Ertegunに手紙を書き、息子の作品が世に出ることを心配して、発売しないように頼んでいたというのです。

 

 

レコード会社側はその要望を受け入れ、曲はアルバムへの収録を見送られました。

 

 

Burnettがこの手紙の存在を知ったのは、かなり後になってからだったといいます。

 

 

そして、この曲が公式に日の目を見るのは1995年。CD版『Élan』のボーナストラックとして収録されたことで、ようやく多くのリスナーが聴けるようになりました。📀

 

 

アルバムのために書かれながら、当初の発売時には収録されなかった曲。しかも、その背景には母親の息子を思う気持ちがあったという話は、音楽作品の発表をめぐるエピソードとしても印象的です。

 

 

🌄 Firefallのもう一つの顔

 

 

「Sharpshootin' At The Senator」は、Firefallの代表的な爽やかなカントリーロックとは異なる、少し異質な存在かもしれません。

 

 

しかし、この曲を聴くと、Firefallが単に美しいメロディーを奏でるバンドではなかったことが分かります。

 

 

Larry Burnettが想像したのは、政治への不満を募らせ、他人や社会に責任を求め、ついには極端な行動を考える人物の心の内側でした。

 

 

その重い題材を、バンドは力強いロックサウンドに乗せて表現しています。

 

 

音楽としての勢いと、歌詞に込められた不穏なテーマ。その二つが同時に存在しているところに、この曲ならではの特徴があります。

 

 

1978年の『Élan』を最後まで聴いたとき、最後に現れるこの曲は、Firefallの音楽性に新たな印象を加えてくれます。

 

 

爽やかなカントリーロックの向こう側にある、荒々しく、社会的な題材にも向き合うFirefall。

 

 

「Sharpshootin' At The Senator」は、そんなバンドのもう一つの表情を伝える、異色のアルバムラスト曲です。🎶

 

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https://toshiyu03.blog/my-music-story%e3%80%80/

 

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