
1968 , Bookends - Simon&Garfunkel ,
Songwriter : Paul Simon ,
🌿 Simon & Garfunkel の『America』は、1968年のアルバム『Bookends』に収録された名曲です。派手なヒット曲というより、聴く人の心に静かに残り続ける、そんな特別な作品ではないでしょうか。
🎵 曲はポール・サイモンの「Hm〜 hm〜」という柔らかなハミングから始まります。その瞬間から、私たちは物語の中へ引き込まれてしまいます。ポールの歌声は歌うというより、まるで旅の話を静かに語りかけてくれるようです。
🚌 主人公は若いカップル。二人はグレイハウンド・バスに乗り、時にはヒッチハイクをしながら、ミシガン、ニュージャージー、そしてニューヨークへと旅を続けます。しかし、この歌の本当の目的地は、地図の上には存在しません。
🌎 繰り返される "I've gone to look for America."(僕はアメリカを探しに行った。)というフレーズ。その「アメリカ」とは国そのものではなく、夢や希望、自由、未来への憧れを象徴しているように思えます。
🍃 旅の途中、二人は笑い合い、景色を眺め、未来を語ります。しかし、曲が進むにつれて、どこか言葉では表現できない切なさが漂い始めます。夢はまだ消えてはいませんが、現実という風景が少しずつその姿を見せ始めるのです。
💙 この曲が心を打つ理由は、希望だけでも絶望だけでもないからでしょう。若さの輝きと、その輝きが永遠ではないことへの予感。その両方が美しく共存しています。
📼 私がこの曲に出会ったのは、リリースから4〜5年後、中学生の夏でした。Simon & Garfunkel のファンだった友人が、S&G ベスト20曲,をカセットテープに録音してくれたのです。今でも、その友人には心から感謝しています。
🎧 何度もテープを巻き戻して聴きましたが、『America』だけは他の曲とは違う空気をまとっていました。明るいのに切ない。旅の歌なのに、どこか「帰れない場所」を見つめているような、不思議な余韻がありました。
🎸 サウンドも本当に素晴らしい作品です。特に Joe Osborn のベースは、単なる伴奏ではなく、もう一人の語り手のように感じられます。音が歩き、迷い、景色を眺めながら旅を続けているようです。
🎷 途中で流れるソプラノ・サックスも印象的です。ほんの短い演奏ですが、一気に旅の景色が広がります。しかし、この奏者は公式クレジットには記されておらず、長年ファンの間でも話題になっています。もしご存知の方がいらっしゃれば、ぜひ教えていただきたいと思います。
🍀 『America』の叙情性に深く魅了されたアーティストは少なくありません。 旅情やノスタルジー、そして都会の孤独を感じさせる空気には、どこか共通するものがあります。
⭐ そして今日、私は David Bowie がライブで『America』をカバーしていたことを初めて知りました。ボウイもまた、自分自身や人生の居場所を探し続けたアーティストでした。その彼がこの曲を愛したことは、とても自然なことのように感じます。
🌙 結局、この歌は答えを教えてはくれません。二人は「アメリカ」を見つけたのでしょうか。夢は叶ったのでしょうか。それとも少しずつ色褪せてしまったのでしょうか。何も語られないまま曲は終わります。だからこそ、私たちは聴き終えた後もしばらく旅を続け、自分自身の「America」を探し続けてしまうのだと思います。
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タイトル:スティービー・ワンダー『植物の神秘』の深淵へ〜
40年の時を経てようやく見えてきた、スティービー・ワンダーの真の姿。
ドキュメンタリー映画(未公開)のサントラ本作を、全20曲一曲ずつ丁寧に読み解いたコラムを一冊の本にまとめました。
商業的な枠を超え、地球の鼓動を音にしたようなこのアルバムの魅力を、少しでもお伝えできれば嬉しいです。
Kindle Unlimited会員の方は無料でご覧いただけます。
もしよろしければ、ほんの数ページだけでも、その世界を覗いてみてください。
著者:(Toshiro Mori)
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